アメリカ国内4分の3の原発から地下水源に放射能漏れ

米原発から地下水源に放射能漏れ1


アメリカ国内の4分の3の原子力発電所から放射性物質が地下水源に漏出していることが明らかになりました。
AP通信が調査したアメリカの原子力規制委員会の書類により、少なくともアメリカの48ヶ所の原発から、放射性物質であるトリチウムが、外部に漏出していることが分かりました。
これらの原発からの放射性物質の量は、水道水における基準値を上回っているとされています。
この調査では、イリノイ州にある2箇所の原発、ミネソスタ州の1箇所の原発から漏れた放射性物質により、周辺の民家が利用する井戸が汚染されており、また、ニュージャージー州では、トリチウムが大西洋岸にある湾の運河に漏出しているとされています。
アメリカの国家科学アカデミーの報告によりますと、わずかな線量でも被曝すれば、癌にかかる可能性が高まることになるとされています。
各報告により、これまでアメリカの原子力産業において、400件を超える様々な形の放射能漏れが報告されているといいます。
最終更新 ( 2011年 6月 21日(火曜日) 16:13 )

 

アメリカの原発からの放射能漏れ2

新たな報告によれば、アメリカの核施設の4分の3が、放射能漏れを起こしており、それが飲料水の汚染につながっています。
プレスTVが、23日木曜、伝えたところによりますと、AP通信は、トリチウム粒子を含んだ放射性物質の悪影響に関する1年に及ぶ調査の末、「この物質は、アメリカの原発の老朽化した管のひびから土壌に漏れ、地下水を汚染している」と報告しました。
また、「これらの汚染水を使用すれば、がんにかかる可能性がある」とされています。
原発に反対する団体の広報担当者は、「放射性物質の放出量は増えているが、行政関係者は、アメリカ全土の原発の活動継続許可を延長している」と語っています。
また、「飲料水に含まれるトリチウム粒子の量が、政府が定める基準をはるかに上回る例が見られている」としました。
この報告にも拘わらず、核エネルギー委員会とその関連産業は、この量はアメリカ人の健康を脅かすものではないとしています。
こうした中、アメリカの国立科学アカデミーや核問題の専門家は、アメリカの核エネルギー委員会の見解に反対し、放射性物質を浴びればがんの発症率が高まるとしています。
トリチウム粒子の漏出により、アメリカの民間部門の多くの技術者は、アメリカ全土の65箇所の原発にある104基の原子炉で使われている安全システムに疑いを抱いています。
トリチウムは、空気を通して体内に取り込まれる可能性は非常に低くなっていますが、その代わり、水からは簡単に体内に入り込みます。
アメリカの原発に反対する団体は、「この老朽化した地下の管に代わり、検査が可能で保存がより簡単な地上の管を使用すべきだ」と強調しています。 

最終更新 ( 2011年 6月 23日(木曜日) 18:45 )