宮城、福島の米、1万トン廃棄=津波被害で、岩手では未確認

「まだ食べられるのにもったいない」。東日本大震災による津波で倉庫などに保管されていた米がぬれ、宮城、福島両県では約1万100トンの米を廃棄せざる を得なくなっている。両県や農業協同組合によると、このうち約8700トンは宮城県の被害。福島県ではさらに、福島第1原発から20キロ圏内の警戒区域に 約5400トンの米が残されているという。岩手県ではこうした被害は確認されていない。
 宮城県岩沼市にある名取岩沼農業協同組合(JA名取岩沼)の倉庫では震災以降、約105トンの米をひたすら廃棄用の袋に詰める作業が続いた。津波で保管中の米の大半がぬれて腐り、倉庫には何とも言えない臭気が充満する。
 精米さえすれば食べられる米も多いが、営農部米穀・農産物検査課の志小田健課長補佐(40)は「かびたものは要らないと言われるから」と言葉少な。
 農林水産省によると、岩手、宮城、福島の3県では計1万9500ヘクタールの水田が津波で流失・冠水した。このうち約65%に当たる1万2700ヘクタールは宮城分で、これまでに1100ヘクタールの水田で除塩作業が始まっている。

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コメント: 1
  • #1

    lilalila (土曜日, 21 5月 2011 13:05)

    これだけのお米のとぎ汁を発酵させて、福島や東日本に散布したら、放射性物質は、激減するのにな〜